錦織選手、ジャパンオープン初制覇おめでとう。
未だに私は信じられない。
日本人がツアー500、しかも故郷のジャパンオープンで優勝するとは夢にも思わなかった。
近年のテニス界は、圧倒的にパワーが物を言う。現に体格差で錦織選手が最も不利だったのは、言うまでもない。
決勝戦も、第1,2セットはラオニッチのサーブに手を焼いていたのは事実だ。
勝因といえば、錦織のリターン力と体力だ。相手のサーブが僅かでも甘くなれば得意のバックハンドでリターンエースを陥れる実力が錦織に備わっていた。
また、それを終始実行できる体力。ラオニッチは最終セットでは体力に陰りが見え始め、足がおぼつかなくなった所を錦織に振り回され、ミスを連発した。
ただ、この栄光の影には、マレーを下したラオニッチの驚異的なプレーを評価しなければならない。
仮にラオニッチではなく、マレーが上がってきたらどうだろうか、私は現段階ではマレーが僅かに勝つと思う。
要するに相性だ。
錦織のプレースタイルは基本的に、ラリーを続けながらチャンスをじっくり待つスタイル。
一方ラオニッチは、強力なサーブを武器に、相手がひるんだ所を確実に仕留めるスタイル。
両方兼ね備えるマレーは、準決勝でラオニッチと当たった際、出だしでつまづいた。この時、ラオニッチは、強力なサーブで相手を混乱させ、調子を握らせなかった。
これが錦織だったらどうだろうか。錦織には、マレーに勝る武器が実は無い。そう、プレーを続けながら、相手からのチャンスを待つしか基本的にないのだ。
こうなると、マレーに調整する時間を与えることになる。
間違いなく、現世界No1に近い男には、これが絶好の活力となり、錦織には分が悪くなる要因だ。
だから、ラオニッチがマレーを破ったことに対する運もあったと思う。
だが、それでも、ラオニッチ、錦織が世界のトップに肉薄しているのは証明できた。
そして、私も錦織選手が優勝したことを素直に喜びたいと思う。
正直、私が生きている間に、日本人選手がジャパンオープンで優勝することは無いと思ってた。
それだけ信じられない出来事なのだ。
身長が低い(180cm未満)選手で有名なのは、マイケルチャン、アガシ、ガスケぐらい。
それも、ラケット進化し、サーブスピードが人間のリターン能力を越えたとされる現代では、タブーを打ち破ったかのような衝撃だ。
是非、錦織選手には、世界のトップに上り詰めて、夢を見させてほしいと思っている。
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